あゝ 野麦峠 CA編

〜 コロナウイルスと客室乗務員〜













ここ数年で海外路線を大展開したANA。

毎年1000人というCA大量採用で

ANACA総数は8200名。

コロナウイルスによる減便の影響で

CAが大量に余ってしまう。

スタンバイと休みだらけのスケジュール、

手が空いているCAが医療用の防護服を

縫製するというニュースがあったのは

2020年5月。

そして異業種への出向、副業OKなど

ここ半年で様々な動きがあった。





このニュースへの反響は大きく、
時代錯誤、縫製業をナメてるのか、などの批判が相次いだ。




真っ先に想像したのはこんなシーン・・・。



ある日、CAが集められる。

各班ごとに整列。

制服姿のCAたちは峠を越え、山を越え、

歩かされた先には大きな工場。



監視役の屈強な男性、鬼チーフのような女性、

案内されて着いたのは20畳ほどの部屋。

泊まり込みで作業に従事することになる。



部屋には、みすぼらしい布団が並んでいる。

そしてこの宿泊所の入り口には

監獄のような鉄格子があり、

夜は鍵がかかり、逃げられないようになっている。



朝4時、まだ暗いうちに起こされ作業が始まる。

制服姿のCAが延々と防護服を作る。

少しでもサボると竹刀を持った監視役に叩かれる。

ノルマを達成できないCAは食事抜きだ。



夜9時まで働かされ、作業中に倒れそうになるCAも。

そのCAを容赦なく竹刀で叩く監視役。

ひとりのCAがあいだに入る。

「やめてください! ひどいじゃないですか! 」

「貴様ら女工は倒れるまで働くんだっ!」

このシーンで画面にタイトル、

「あゝ 野麦峠」





昭和の傑作映画「あゝ 野麦峠」(1979年)、監督・山本薩夫、主演・大竹しのぶ



昨今の社会情勢、

グチや文句も当然出るわけだが、

CAの発信の場としては、

以前はブログが主流だった。

最近では現役CA、元CAの

YouTubeチャンネルが増えてきている。



内容は今も昔も変わらず。

CAのないしょ話、CAになるには、など。

専門業種&女性だけの職場のグチは

確かにないしょ話に聞こえるが

よくよく聞いてみると

たいした話でもなかったりする。

ここである話を思い出した。









CAfun管理人の知り合いのA君は

身長180cmでイケメン、

俳優かモデルになれるくらいの顔立ち。

謙虚で温厚で、とてもいい人。

しかしいつもボーッとしていた。

A君は入社してすぐ、

出張先でボーッとしていて

レンタカーごと田んぼに突っ込んだことがある。

そのA君、どこで知り合ったのか

JALCAと結婚した。



管理人は呼ばれなかったが

A夫妻のホームパーティーに

友人のB君が行った。

A君=B君=管理人、いずれも知り合い。

B君にどうだった?と聞いたところ、

「最悪でしたよ、ひどいですよ」



パーティーの席、A君の奥さんの

JALCAと初対面のB君。

挨拶の後、JALCAがいきなり、

機内のトイレ処理の話を始めたらしい。

トイレが詰まった時、溢れた時に

どう処理をするか。

「この女、なんでいきなりそんな話を・・・」

とB君は心の中で思い、ドン引きした。



機内のトイレ清掃は

普通の業務の一環で誰でも経験すること、

彼女たちにとっては、ないしょ話的な、

仕事の苦労話、笑い話のつもりだが

それを聞かされた一般人が

ドン引きするかもしれないということに

たいていのCAは気づいていない。



CAの世界の中だけで生きているため、

感覚がズレてくる。

過去に書いた時間的空間的孤立の状況は

今も変わっていない。









CAはCAであり、

CA以外の仕事はできないのが普通。

あれもこれもすべてこなせるような人は

とっくのむかしに転職しているだろう。

昨今の状況、

副業や出向であっても

CAにとっては厳しく、

水が合わないことが容易に想像できる。



知り合いの会社でバイトというのが

最も気楽で都合が良いが、

そんなCAはごく少数と思われる。

30代のANACA、

給料は月35万円以上だったものが

現在は12万円以下。

大半のCAは精神的、

経済的な苦境に陥っていることは間違いない。



SNSなどでよく見られるのは

「風俗でバイトすればいい」 「パパ活を」

「制服や下着を売れ」 など・・・。

学生時代に風俗のバイト経験でもあれば、

仕方ないからまたやってみるか、

という流れもあるかもしれない。

勇気を出してパパ活のサイトに登録するCAも

いたりするかもしれない。

日系CA総数、約14000名。

5人、10人はそんなCAがいる可能性もある。

しかし普通のCAにとっては非現実的な話。



CAfunホームページとしては

エロ話以外で、すぐに支援できることといえば、

電話などで話を聞かせてもらい、

取材料を支払うことくらいだろう。

と言っても、いったいどこのCAが

この変態webサイトを見ているのかと

ツッコんでみたりもする。





マスク姿は日常風景となった



YouTubeで現役CA、元CAに対抗して、

CAfunチャンネルでも作ったろうかと

ふと考えたこともある。



CAが語れないタブーな話とか、

イジメだとか、恋愛のエグい話。

CA自身も気づかないCAの話などなど。

高評価ボタンと違反報告ボタンが連打され、

CA愛に満ちたチャンネルになるかもしれないが、

手間がかかりそうなのでやらない。

このレトロなサイトを続けていく所存。









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2021.1.12 CAfun(c)