スチュワーデス誕生の裏話
〜その3 訓練〜
羽田空港行きの電車が走る京浜急行の穴守稲荷駅
周辺は工場などが多い下町の雰囲気である
「全日空訓練センター」は穴守稲荷駅から徒歩約15分の場所にある
大田区・京急蒲田からの支線である空港線は周辺に大きな企業が少ないこと、
ほとんどが空港へ向う乗客の為、通勤ラッシュの時間帯でも
電車はあまり混雑していない。しかし都心からの接続があまり良くなく、
通勤には東京近郊在住でもかなりの早起きを強いられる
地方在住の訓練生たちは
2次試験の会場でもあったANA-TECセンター内にある宿泊施設から通うこととなる
京浜急行・穴守稲荷までの距離は近いにも関らず接続が悪く
こちらも意外と通勤時間がかかる
かつて穴守稲荷駅近くにはTBSドラマ「スチュワーデス物語」に
頻繁に登場したJALの訓練センターがあった
(現在は新整備場にある新しいビルで訓練が行われている)
「スチュワーデス物語」には偶然にもCAfun管理人の友人が訓練生役で出演している
松本千秋(掘ちえみ)が属する478期の中の一人である
彼女は学生時代の友人だが当時イベントコンパニオンや
ドラマのエキストラなどをやっていた
友人は第1話から第3話のみの出演。これには訳があったそうだ
第3話のラストシーン
穴守稲荷神社の境内で訓練生がダンスをするというシーンがあるのだが
このシーンの収録の後、なんと訓練生役の3分の1が病気になってしまい続々と降板。
それは穴守稲荷の神様にきちんと挨拶をしなかったからとか・・・
怖いプチ情報は以下省略・・・
訓練開始は朝9時
穴守稲荷駅を降りるとマクドナルドとローソンがあり、
訓練生のほとんどはここで食事を調達し、早めに訓練センターに着く
研修の時から「5分前には必ず集合」と教育されているおかげで
教室には8時過ぎから生徒がチラホラ、授業開始30分前には
訓練生の3分の2が着席している
訓練期間中は授業と試験の繰り返し
家に帰っても復習と予習をしなければ授業についていけない
よって睡眠時間は極端に削られ、訓練生は常時睡眠不足
眠い目をこすりながら教室の机でフィレオフィッシュや
コンビニのおにぎりを食っている風景は哀愁が漂っている
ある日の話
なぜか朝から崎陽軒のシュウマイを食っている訓練生がいて
教室にシュウマイの匂いが漂ったまま、授業時間に・・・
「起立、礼！」「よろしくおねがいいたします！」の挨拶の後、
教官 「あら？シュウマイか餃子の匂いがしますね。」
ベテラン オババ教官ともなると嗅覚は犬の20倍だ！
訓練生Ａ「はい！わたくしが横浜の親類の叔母から昨夜頂き物で
今日が賞味期限となっておりましたので、腐ると困ると思い・・・」
朝からシュウマイごときで、しどろもどろの敬語を使って言い訳をしなければならないとは鬱だ。
しかし匂いが強い食事は接客業に従事する者にとっては御法度
訓練中とはいえ、教官からは注意のお言葉
教官 「賞味期限は一日くらい過ぎても大丈夫ですよ、
それくらいお腹が強くないと一人前の客室乗務員にはなれません」
訓練生Ａ「はい！がんばります！」
おまえはいったい何を頑張るのか？
ジョークにマジレスされてしまった教官もつらい立場である・・・
タバコは1階にある喫煙所で
しかし休憩時間にタバコを吸うヒマなど ほとんど無し
休憩時間は教室からモックアップ(機内を模した設備)へ、
教室から別の教室へ、など移動時間がかかる為に
トイレに行って早めに教室に戻り、次の授業のことを考えるくらいが精一杯
唯一ゆっくり休めるのは昼の休憩時間
訓練センター内には食堂があるが弁当持参やコンビニで調達した昼食をとる訓練生が多い
ちなみに昼休みや出社時、訓練生が一斉に別の教室に移動する時などは
エレベーターが満員
CA訓練生がギューギュー詰めのエレベーターは萌え萌え状態
冥土のみやげに一度ギューギューされてみたい
この訓練センター、圧倒的に女性の数が多い関係で
男子トイレが数階に一つしかないのは困りもの
例え冥土のみやげに訓練センターでギューギューされても
トイレが見つからずにオシッコを漏らしてしまう可能性大である
訓練が行われるのは机と椅子が並ぶ平凡な教室
1クラスは多くても25人程度だ
この約25人が「同期」と呼ばれ、喜びも悲しみも ともにする仲間となる
訓練の苦労話や訓練内容は
そこらにゴロゴロとウンコ同然に転がっているスッチーのブログや
スッチー内緒話系の本を見て頂きたい
いちおう参考のために約2か月に及ぶ訓練スケジュール(国際線)を羅列しておいた
訓練内容
航空 ペーパーテスト
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2005.11.22