CAと知り合うには
〜失敗は成功のもと その3〜
失敗談の続き。昔の話ではあるがCAと知り合うというテーマにおいては
状況がいまも昔もたいして変わっていない部分が多い。
古い情報や手段も現在に置き換えて色々と考えて頂けると幸いである。
飛行機に乗ると必ずCAに声をかけるようになったCAfun管理人。
慣れてくると気軽に声をかけられるようになった。
名刺を渡す、手紙を書く、いろいろやってはみたが手紙の返事が来る迄で終わり。
その先には進めない。こちらから連絡先を聞くべきなのに、なかなかそれが出来ない。
出来ない理由を分析すると、
「会話は弾んでも連絡先を聞くタイミングが無い」
「連絡先を聞こうと思っているのにいま一つ勇気が出ない」
のいずれかであった。
棚からボタモチは絶対に落ちて来ないと学習をしたので結論はやはり一つ。
名刺を渡しても、つまりは受け身になって連絡先をいくら教えても、
結果として勝率はゼロに近い。とにかくこちらから連絡先を聞くことだ。
ある日のこと。空港にパンフレットが置いてあった。
そのパンフレットにはスチュワーデスの仕事が紹介してあり。
数ページに渡ってCAの写真とともにCAの業務についての説明が載っていた。
今ではそのようなパンフレットが空港に置いてあることはないが
当時はイメージアップのための広告戦略なのか、そんな無駄な!?ものも多くあった。
搭乗まで時間があったのでボーッとそれを見ていたのだが
パンフレットにはCAの写真とともに本人のコメントが掲載されていた。
「まだ入社して経験も浅く・・・緊張しつつも頑張ってサービスをして・・・
お客様にお礼を言われて感動しました・・・」という感じの記事だった。
なるほど、と思いつつ搭乗。
この日の便はガラガラでエコノミークラスは10分の1くらいしか客がいなかった。
水平飛行に移り、CAfun管理人は席を移動。周辺に他の客がなるべくいない最後部に近い席に座った。
もちろん今日も元気に"声かけ体制"をとるためである。
食事も終わり、映画も終わり、好みのCAがいるかのチェックも済ませた。
客はガラガラ、この時間はCAも手持ち無沙汰なのは明らか
さてどうするかと考えていると前から通路を歩いて来るCAがいる。
おそらく前方のキャビンを担当していたのだろう、この日初めて見るCAであったが
「ん!?」どこかで見たような・・・
そう、そのCAは搭乗前に空港で見たパンフレットに載っているCA本人であった。
このチャンスを逃すまいと すぐに戦闘態勢。CAがそばに来たところで
「あのー、失礼ですがパンフレットに載っていた方ですよね?」と声をかけると
「あらっ、恥ずかしい。あれは仮の姿なもので」と笑うCA。
そこから話が弾み、周辺に他の乗客がいなかった事とCAがヒマであったこと、
二つの幸運が重なり、かなりの長時間に渡って会話をした。
パンフレットというキッカケ。空席だらけのフライト。長時間に渡る会話。
チャンスが目の前にゴロゴロと音をたてて転がってきた。
海外への出張の話 → やっぱり日本が一番いいですね → どちらにお住まいですか
という展開に自然となったので、住まいはどこか聞いてみた。CAは千葉県の寮に住んでいるという。
「今度、手紙を書きますから住所を教えて頂けますか?」と切り出し、
寮の住所を聞き出すことに成功。
そこでもう一歩踏み込んで電話番号を聞くべきであったが住所を聞けたことで安心。
しつこくするとアウトかもという恐怖心も出て電話番号は聞かずに会話を終えた。
降機の時にはそのCAの前を通り「手紙書きますね」と挨拶。
当時は携帯もメールも無い時代だったので出張先の日本各地や海外からの手紙はウケが良かった。
中身はたいして内容のない手紙である。
「先日は有り難うございました、私が出張で来ているこの都市は・・・、
寒くなりましたね、体に気をつけて、」などという感じ。
CAからもすぐに返事が来た。
さて、皆様方。ここで何か気づかれただろうか?
CAfun管理人は「とにかく電話番号を聞くことだ」と結論づけておきながら、それを実行していない。
これでは前号の失敗談その2と同様、CAから手紙の返事が来なくなったらアウトである。
自己分析が出来ていながら、結局は小心者であと一歩が踏み込めない。
案の定、3回の手紙のやりとりの後、CAからの返事が来なくなった。ジ・エンドである。
今まではここであきらめ、話が終わるのだが今回はこの先がある。
必死になったCAfun管理人は非常手段に出る。寮は判っているのだから電話番号は調べればわかるはず。
苦労の末に何とか電話番号を調べ出し、寮に電話をしてみた。
突然の電話にCAは驚いてはいたが嫌がる様子もなかったので食事に誘ってみると何とOK。
幸運に幸運が重なって念願のCAとの初デートにまで到達できた。
寮の電話番号を調べるなどという下らないマメさを発揮できるのなら、
なぜ機内でもっと勇気を持って捨て身で頑張れないのか。本当にアホである。
今回の話はハッピーエンドか、と思われた方もいるかもしれないが
実はこの後に 更なる落とし穴が待ち構えている。続きは次章にて。
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2009.11.11