スチュワーデス研究



日本航空 制服特集

〜5代目&6代目 モリハナエ デザインの制服〜





パンプスについて

色は制服とは微妙に違うブルーで、正面には赤の"ボンボリ"

モリハナエデザインのこのJAL制靴を真似たのだろうか、

これと似た横浜「ミハマ」の靴が1970年代後半から80年代にかけて大流行

ミハマ靴が流行った時は紺のパンストも流行した。その後、航空会社は紺パンストを

各社採用するなど、航空会社の制服と一般のファッションの流行は密接な関係があるようだ






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ボンボリ部分は立体的に見えるが実は板状のもの

ミニスカートと合わせ、この靴が制服全体の中でアクセントとなっている

1990年代後半から日本の航空会社の制服デザインは地味の一途を辿っており、

今ではモリハナエ・ミニスカ制服のような斬新なデザインは出来ないであろう

制服が改訂の度に地味になるのは非常に残念なことである





ミニスカ制服の着用は1977年まで

ミニスカートブームが去ったため、改訂を余儀なくされた感もある

6代目となる制服も引き続きモリハナエがデザイン

ミニスカから一転し、ヒザ下丈のワンピース制服となった






スチュワーデス物語でおなじみのJAL6代目制服




製造元は老舗百貨店の松坂屋

ワンピースは半袖だけになり長袖はなくなった

前開きのボタンとなり、ボタン位置は腰の下あたりまで

ベルトはJALマークの入ったバックル付き

生地は5代目制服のウールから毛70%+30%ポリエステルの生地に変わり、

先代と比較するとワンピースの色が若干明るめの紺となった




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この制服の特徴の一つとしてアンダーシャツの存在がある

股間の部分まであるボディスーツで股のところでパチンと止めるタイプ、

幼児が着るようなオムツを換えやすい服のようではっきり言ってカッコ悪い



スチュワーデスには不評だったのか、下半身部分を切って

普通のシャツに改造!?して着るスチュワーデスも少なくなかったという

色は赤+白、または紺+白の横縞で「囚人服」と揶揄されたりもした

よくも悪くも6代目制服の特徴であったことには間違いない



エプロンは鶴が飛んでいるデザインの入った和風の柄

赤・白・黄・紺・紫の5色をスチュワーデスの好みで着用していた




エプロンは5色




5代目制服の時代にJALの名物「きものサービス」が始まった

機内サービスをきもので行うというものであった

当初は本物のきものを使用していたが着付けは技術が必要で大変である

そこで機内のトイレなどでも短時間で簡単に着替えられるようにと

上下分割式のきものが考案された



TBS「アテンション・プリーズ」では主人公の紀比呂子が

着物の着付けで苦労するシーンがある

「スチュワーデス物語」でも機内での着物への着替えが

あまりにも遅い堀ちえみが教官に注意されるシーンがあった

ドラマの題材とされるほど、当時きものに関しての苦労は多かったらしい



着物は各自に支給されるものではなく、きものサービスがある便に

必要数だけ着物を備えてつけてある

スチュワーデスは足袋だけを持参し、きものは全員ではなく

担当となった数人のスチュワーデスが着るというシステムだった




きものサービス




一般にスカーフは正方形であるがJALのスカーフは先代に続いて長方形

結びやすくするためか、両端はナナメにカットされている

{赤+白}、{紺+白}、{赤+紺+白}の3色は

スチュワーデスとアシスタントパーサー用

{黄+紺}はパーサー用、{紺+紫}はチーフパーサー用となっていた

また制帽のツバの裏はスチュワーデスは赤、パーサーは黄色というように

一般の乗客が目の届かないような部分にまで凝っていた






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この頃はデリー、カラチ、クウエート、アテネ、アンカレッジ、ハンブルグ、

コペンハーゲンなど世界各地に飛んでいたJAL黄金期

制服のアイテム数が多くなるとそれだけコストがかかる訳だが

この6代目制服が最もアイテム数、バリエーションが多い

予算が多く採れたためであろう。贅沢な時代であったと思う






制帽は三越製。靴は銀座カネマツ製。各画像をクリック





日本航空 制服特集、次回は7代目ミリタリー調 制服から紹介



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2006.9.25