スチュワーデスと知り合うには

〜上級者編 パート2〜








上級者ともなれば航空知識も必須事項

本章は少々複雑で根気のいる作業も伴う

面倒ではあるが困難を乗り越える事にも意義がある・・・かも!?

是非お付き合い頂きたい



シップパターンを読むに当たって、初めはなるべく便数の少ない路線を例題にしてみる

まずは対象をJALの国内線とした

ANAや他社の時刻表を用いる場合も便数が少ない路線、

B747やB777を使用していないローカル線を例題にして頂きたいと思う

それでは手元にJALの時刻表のご用意を。

(JALのホームページからもダウンロード可、

今回は2005年2.17から3.31の国内線時刻表を参考にした)



★手順A. 東京発着の山形線のページを見て頂きたい

それは以下のように表記してある





東京羽田発の1257便は10時25分発で山形11時20分着

機種はMD87である

さて山形に到着したこのMD87。次はどこへ飛ぶか?



★手順B. 山形発のページを探す。大阪行、札幌行など

いろいろな路線があるが、11時20分に到着した機種はMD87、

この機体を使っている路線を探してみる






MD87は東京行のみ。つまり東京発山形着の便は、折り返し東京行となるのが容易にわかる

11時20分に到着して12時発、この40分のあいだに貨物の積み降ろし、機内の清掃などを行う

この時間をターンアラウンドタイムと呼ぶ



この間、乗客の降りた機内でCAは何をしているかというと

機内清掃の邪魔にならぬよう休憩中。トイレに行ったり、化粧を直したり、

昼食時間に当たる時は支給された弁当を速攻で食っていたりする



ちなみにベテランCAともなると食事の早さは驚異的

短い時間で食事を済ませることが習慣になっている為、

そこらのOLやギャルとは比較にならない早さ

初めてのデートでマッハ級スピードを披露してしまうCAは稀だが

付き合い始めて正体を見せる頃には食うの速すぎ」と男性から文句が出るのはよくあるケース



そして大食漢が多いのもCAの特色である

機内で休憩中に いったいどこから持って来たのか、お菓子や地元の銘菓などを持ち出し、

みんなでバリバリ食っていたりする風景はめずらしくない





ターンアラウンドタイム、

航空会社としては運行効率を高める為にも到着した機体はなるべく早く次の便に使いたい

MD87クラスの機体だと40分で折り返し出来るが

機体が大きくなれば乗客の乗降や貨物の積み降ろしに更に時間がかかる



B737クラスで35分、B767だと40分、B777で50分、B747は55分

いずれも最低限必要な時間である

このターンアラウンドタイムを目安として次はどこ行きになるかを推測するのである





さてこの山形便、東京発が10時台。

機体が働き始める時間があまりに遅すぎる。機体は早朝から夜まで働き詰めなのが普通

先ほどのターンアラウンドの時間をヒントに

このMD87はどこの空港から東京に飛んで来たのか探してみよう



★手順B. 時刻表の東京発着のページを見る

東京発10時25分、ターンアラウンドが最低でも40分だから

9時45分以前に東京に到着するMD87の便を探す








はい、発見!

それは北九州発8時15分、羽田着9時40分の便である

北九州発着のページを確認すると、この機体は前日の20時55分着である

夜から朝まで北九州空港に駐機していたのがわかる



ここで国内線CAの基本的なスケジュール体系を確認したい

CAの勤務パターンは朝早い時間からと午後など遅い時間からスタートする2種類が基本

これを早パタ、遅パタなどと呼ぶ

MD87に乗務しているのは旧JASのJALJ(JALジャパン)社員

JALJの場合は3日遅いパターンで飛んで2日休み、

3日早いパターンで飛んで1日休み、勤務パターンは3-2-3-1となっている

JALI(JALインターナショナル・従来のJAL)とANAは4-2-4-2



JALIとJALJのクルーを判別するには機種がポイント

機種説明・座席数のページのJALジャパンの項を見ると

使用機材はエアバスA300、MD81やMD87、

B777は7J2、7J3と記載、これら全てに旧JASのCAが乗っている



スケジュールの話に戻るが最終便で到着し始発の便で飛ぶというスケジュールは基本的にない

つまりは北九州に20時55分着で来たCAと翌日の北九州発8時15分のCAは別のクルーである

さてここまで時刻表から見て判明したCAのスケジュールは、



前日午後北九州着〜北九州ステイ〜

〜北九州}0815→0940{羽田}1025→1120{山形}1200→1300{羽田



CAの1日のフライトにも規定がある

例えば乗務については片道4回(4レグ)まで、

組まれているスケジュールも1から4レグで乗務4時間前後というパターンが多い

これを考慮し改めて上記のパターンを見てみると、このスケジュールでほぼ間違えないのがわかる



この後、羽田に到着した便は13時45分発の南紀白浜行きとなるが

これに乗務し、帰りはDH(乗務せずに移動のみ)という可能性もある

パターンは多種多様ではあるが、

このように時刻表から機種とターンアラウンドタイムをヒントとして

CAの基本的なスケジュールを読み取る事が可能である







JEX、スカイマークなどは客室乗務員が機内清掃を担当




少々複雑だが基本的なシップパターンの読み方についてご理解頂けただろうか?

DHやステイなどが絡むとスケジュールは複雑になり読み方も困難になるが、

これらは次章で解説する



CAと偶然の再会の場を意図的にセッティングする際、

読んだシップパターンと自分のスケジュールがどうやっても合わなかった際は仕方がない

CAが自分のいる空港に戻って来ない場合もあきらめるしかない

CAと知り合うためだけに飛行機に乗るのであれば予めシップパターンを読んでおき、

予約の時点でルートも決められるのでまったく障害は無い



少しでもスキあらばそこを突くのが勝利への道である

次回は よりわかりやすく具体的な体験談も含め、更なる解説をしたい



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2005.2